帰ろうと思っていたのに、
あまりにも澄み切った空気が心地良すぎて
帰るのがもったいなくなってしまった。
そのまま車を走らせて海へ向かった。

少しずつ傾いていく夕日を眺めながら歩いていると、
気づけば時間を忘れていた。
振り返ると、空には月がひとつ。
その光を映した夜の海がゆっくりとうねっている。

波の音を聞きながらその景色を眺めていたら、
なんだか胸の奥がじんわりとして、
しばらくその場を離れられなかった。
ただそれだけの時間だったのに、
とても満たされた帰り道。
written by 翠楽 2026.06.01.
